ミステリヤ・ニッキ No.5(meg)

【マヤコフスキーは自殺か他殺か】

こんな縄文時代の住居跡が発掘された。

竪穴式住居の中から5人分の骨が発掘された。1体は50~60代の女性。20~30代の男女の各1体づつの2人分の骨。10歳になるかならないかの子供2人分の骨。どうやら親・子世帯の夫婦・孫2人の5人家族のようだ。竪穴式住居の真ん中に煮炊きをしたらしい炉があり、その炉を囲んで5人は倒れていた。埋葬された形跡はなく、遺体と家がまるごとそのまま放置されたようである。炉の上には土器がひとつ。土器のなかに残っていたのは魚の骨。その魚は「河豚」。
さぁ、あなたはこの発掘現場から縄文時代のある日ある家族に何が起こったと思うだろうか?

ではここで「ミステリア・ブッフ」の原作者 ウラジミール・マヤコフスキーの話。
死因は銃弾が体を貫通したことによる失血死。銃弾は彼の正面左胸の下から3番目のあばら骨の辺りから体に入り、体を貫通して背中側の右の腰から抜けている。つまり銃口は彼の体に対して下向き斜め方向を向いていたことになる。
遺書らしきものがみつかり、恋人との関係も破綻していたと発表され、公的な発表ではマヤコフスキーは「自殺した」とされている。

(参照 小笠原豊樹 著「マヤコフスキー事件」)

左胸・下から3番目のあばら骨の辺りに斜め右下方向に銃口が向いている様子をイメージして自分の胸に指をあててみるといい。左利きでない限り、かなり不自然な姿勢になるはずだ。銃で自殺するなら違う場所に銃口をあてるのが自然ではないだろうか?マヤコフスキーは左利きだったという記録は見かけない。また自殺したとされる日の死亡推定時刻より後に、恋人と逢う約束をしていた。

ここで冒頭の縄文時代の一家のことを思い出して欲しい。この一家に何が起こったか。
この発掘現場は関東地方で発掘されたものと考古学の専門家からきいた話。

5人は同じ時期に亡くなったらしいが埋葬されず遺体は家ごと放置され、亡くなった時の状態とほぼ同じ状態で発掘された。炉の上にあった土器に残された魚の骨は河豚。調理法を誤れば死に至る魚である。この5人家族は河豚を食べた後、その毒で亡くなり、家族全員が突然亡くなったことを気味悪がった周囲の人々に家ごと放置され埋葬もされなかったのではないか・・・

ではマヤコフスキーは・・・?

written by meg



まつもと演劇工場メンバーによる「ミステリヤ・ニッキ」です。
ミステリヤ・ブッフについての詳細は「公演情報」ページをご参照ください。

まつもと演劇工場6期生・作品『ミステリヤ・ブッフ』

2018年1月19日