ミステリヤ・ニッキNo.17(ちあり)

 

こんにちは、4期から参加しています、ちありです。

これまでのブログでも再三お伝えしておりますが、今年の「ミステリヤ・ブッフ」は演劇工場初の、オムニバスでない“工場長”加藤直オリジナル戯曲作品!

とはいえ参加3年目の私から見ても、加藤ワード&ワールドは健在!

1期から参加の大先輩・長崎さんのコント(?)も盛り込んで、継続メンバー、新規メンバー入り乱れ、これまで工場を長く見守ってきてくださった方には7年間の集大成、として楽しんでいただける…のではないかと思います。

初めてご覧いただく方には、言葉とイメージの洪水に、存分に浸かっていただければ。

 

 

「考えるよりも感じろ!」という側面が強い作品になる予感がします。
昨年のワークショップで講師を務めてくださった演出家・翻訳家の木内宏昌さんが、本格的な稽古に入る前「君たちは加藤直という、詩人の戯曲を演じるんだよ!」とおっしゃっていたのが印象的でしたが、今年の作品を見事に、端的に表していると感じます。

とはいえ、私にはとても政治的かつ、宗教的と感じられる内容に、どう向き合ったらいいのか戸惑うことも度々で。

ロシア革命を祝して書かれ、上演されたマヤコフスキーの「ミステリヤ・ブッフ」。
革命後の“その後の歴史”を知る私たちが、ちょうど100年後の2018年の今年、新たに書き下ろされた「ミステリヤ・ブッフ」にどう取り組んでいったらいいのか、膨大な情報の洪水にアップアップしている日々です(涙

仲間のこれまでのブログを読んでいても、ああ、みんなも、必死にいろいろ考えているんだなあ(そして迷走しているわー(あ、言っちゃった☆)と実感してどきどきします。

 

 

このお芝居には私とっては批判的だったり、暴力的だったりと感じられる言葉やシーンがたくさん出てきます。そんな時、私は泣きたくなったり、その場から逃げ出してしまいたくなったりする衝動に駆られるのですが。

そんな思いも吹き飛ばし、表現にかえていくチカラが、自分にもきっとある!と言い聞かせて、信じて、稽古に臨んでいます。

その表現っていうのは「笑い」だったり、ある種の動き(ダンス)だったり、言葉の持つ力だったり、音楽だったりするのかな。

 

 

(劇中に出てくる林光さん、萩京子さんの楽曲や、われらが音楽隊!は掛け値なしにすばらしいので、大いに力をいただいています!)

いや、それが演劇だ!なのかな。

こんなムツカシイ作品を、よく年代も、目的意識もまったく違う“市民の”私たちに演らせようと思うよなあ…と半ばあきれ、半ば感心もしつつ、でもそんな演劇工場は現代社会の縮図でもあるわけで。

「この作品、このメンバーでできるよ!」と言っている工場長を信じて、本番までの日々を大切に過ごして参りますー!

実は「セイジもシューキョーにも興味ない!」って人にこそ、観ていただきたい、そしてどう感じたのか教えてほしい作品。

さあ、私たちと一緒に、勇気を持って、ココロ乱れる、現代社会という荒海にダイブ!…いたしませんか?

(ちあり)



まつもと演劇工場メンバーによる「ミステリヤ・ニッキ」です。
ミステリヤ・ブッフについての詳細は「公演情報」ページをご参照ください。

まつもと演劇工場6期生・作品『ミステリヤ・ブッフ』

2018年1月19日